あなたは、虫の知らせ等何らかの予兆を信じますか。
靴の紐が切れた、黒猫が目の前を横切った、カラスが鳴いた……。
こういった戯言を聞く度に、鼻で笑っていました。
昨日、自転車で外出したのに歩いて帰って来るまでは。
最近のマイブームは唐揚げです。週に一回は弁当屋で買ってしまいます。
これはかなりの出費になります。財布のひもをどんなにきつく縛っても、いつの間にか飛び立ってしまいます。
どうしたものか、ジレンマに襲われました。
心の中のもうひとりの人格が、こう語りかけてきました。
「弁当が高いなら、自分で作ればいいじゃない。」
というわけで、今日は鶏肉を買いに出かけました。
朝取りに行った自転車をわくわく漕いで行きます。
かなり寒くなってきました。
店に着くと、柿が陳列してありました。
100円くらいでした。
一年ほど前から干し柿を作りたいと考えていたので、まさにおあつらえ向き、渡りに船!運命的な出会いでした。
柿をカゴに入れ、いざ鶏肉を買います。どの肉がいいかなんて知るはずもないので、適当に選びました。
ついでにクリームパンや焼きそばなどを買って終了。
昼ご飯は焼きそばだぁ。
昼ご飯を食べて大満足です!
このいい気分のまま干し柿を作ろうかと思って調べてみました。もう十一月なので、早すぎることはないだろうと思いながら検索してみます。
渋柿を10度以下になったごろに干し始めるそうです。
昼間はまだ10度以下になっていません。しかし問題はそこではありません。
記憶の端っこに腑に落ちないものがあります。
確かに、甘柿を買っていました。
……。
ごほん。
干し柿は渋柿から作るのですね、また一つ賢くなりました。
しばらくのんびりして気分を落ち着けました。
干し柿なんぞ所詮本命ではありません。
今日のメインディッシュは唐揚げなのですから。
冷蔵庫から鶏肉を取り出そうとします。
記憶の端っこに腑に落ちないものがあります。
慌てて鶏肉を確認しました。
確かに、むね肉を買っていました。
意味が分かりません。
そもそもなんで甘柿と渋柿という分類をしたのか意味が分かりません。どちらでもおいしく頂けるような柿を何で開発していないのでしょうか。そんなだから消費量は減っていくのですよ。甘柿を干したところで干からびた甘柿になるだけじゃないですか。
そしてむね肉です。むね肉なんてもも肉の下位互換でしかないのだから、もも肉しかこの世に存在しなくてもいいはずですよね。それがなんですか、むね肉ともも肉をほど近い場所に陳列するのですか。
はあ、はあ、はあ……。
甘柿は今度デザートにします。胸肉のから揚げもおいしかったです。
悪いのはただ一人、ろくに確認しなかった誰かさんなのですよ。
トホホ。